アメリカのトラスト(信託)に付随する文書について |
被相続人は、トラスト(信託)において、自身が亡くなった後、どの資産をどの受取人に相続させるのかを指定します。トラストを作成する弁護士には、上記トラストの文書に付け加え、付随する文書も幾つか作成してもらえる可能性があります。この様な付随する文書には、Pour-Over Will(包括的な遺言書)、Durable Power of Attorney(財政管理のための永続的委任状)やHealth Care Power of Attorney(医療に関する事前指示書)等があります。 |
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Pour-Over Will(包括的な遺言書)とは |
Pour-Over Will(包括的な遺言書)とは、特別な種類の遺言書であり、生前トラストに転送しそびれてしまった資産が、被相続人が亡くなった後、トラストに転送されることを指定する文書になります。トラストを作成した後、取得した資産等においては、トラストに転送し忘れてしまう場合が多々あります。Pour-Over Willは、その様な資産が、被相続人の死後、トラストに転送されることを可能にします。 |
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Durable Power of Attorney(財政管理のための永続的委任状)とは |
Durable Power of Attorney(財政管理のための永続的委任状)とは、被相続人が判断能力を失った場合、被相続人の財政的な判断や管理を請け負ってくれる代理人を指定するための文書です。代理人が請け負える権利においては、不動産の売買、契約書等へのサイン、被相続人の税務申告書の作成処理等を含みます。 |
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Health Care Power of Attorney(医療に関する事前指示書) |
Health Care Power of Attorney(医療に関する事前指示書)とは、Advance Health Care Directiveとも呼ばれており、被相続人が判断能力を失った場合、自身の医療についての判断を、代理人に委ねることを可能にする文書です。当書面において、植物人間になった場合、生命維持治療を停止する、または続けてもらう意思等を指定することも可能です。 |
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まとめ |
上記の付随する文書はそれぞれ大切な役割を持つため、弁護士にトラストを作成してもらう際、付随する文書も一緒に作成してもらうことをお勧めします。 |